乾 坤容我静 名利任人忙
教育基本法の改「正」に 反 対! 反対はこちら。 文部科学省の基本法関連サイトはこち ら。憲法改正も反対(九条の会こちら) 
米国の理性Barack Obama氏(民主党、上院議員)を米国総統に推しま せう。                     

わかりやすい言葉が跋扈すると、みんな目をきらきらさせて連帯を始め、ボランティア精神が賞賛され、強要される。そしていつか来た道になる。

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2000 年11月24日からおそらくあなたは番目の閲覧者です。

十月卅一日(火)腰痛。早晩に帰宅して読書。ドライマティーニ一杯。読みかけの『世界』十月号、Business Traveler誌10月号、英Economist誌先週号や雑誌の切り抜きなど読む。
▼2002年に董建華行政長官から香港政府の大紫荊勳章(Grand Bauhinia Medal)授かる自称政治家Sir Donald(当時は政務官)、と今年06年にSir Donald行政長官から同勲章授かる董建華前行政長官。写真裏返しただけ、か。Sir Donaldの蝶ネクタイの柄まで一緒。
▼朝日新聞の大岡信「折々のうた」に石井辰彦
もみぢ葉の染むる出湯に若者は腰をひたせりぼんなうの午後
という歌が紹介される。大岡先生は
『七竃』(昭和57)に所収。歌から見ると、この青年は美しい自然 界に取り巻かれた景勝地の温泉にいるのであろう。色づいたもみじに紅く染まっている出湯に、若い肉体を腰までひたして、たぶん物思いにふけっている。結句 におかれた「ぼんなう(煩悩)の午後」は、この青年が広い風呂場でひとり「煩悩」の思いにふけっていることを暗示している。今までこの欄にあまり登場して こなかった題材の、珍しい歌だ。
……と。なるほど珍しい。それに可笑しい。大岡先生もわかっていないのか、とぼけているのか。本文の「たぶん」以下は大岡先生は「わかっていて敢えて嘘書 き」。そう「普通に」読む人はそう読んでください、で結局「今までこの欄にあまり登場してこなかった題材の、珍しい歌」を紹介したかった。きちんと歌を紹 介しようと思えば下記のようなのは如何?
作者齢十九の砌り『七竃』(昭和57)に所収。自然に煩悩は似合わ ない。露天風呂の、若者の煩悩はふつうなら混浴か隣の女湯に因る。だが作者の視線は若者の肉体に向くところが、この歌の特異。「出湯に腰をひたす若者」と いう写生的表現から、若者自身の煩悩とは思えない。温泉で美しい裸の若者に出会った、詠み手自身の煩悩か。自然が突然、エロスとなり、それもまた自然。
とか如何だろうか。
▼岩波『世界』十月号より。よく朝日新聞とか『世界』からの詳細を引用するが、前提として「誰も読んでいない」ための幾許かの紹介のつもり。実家も朝日新 聞購読しているが先考の法事に「ちょっとお線香を」と寄っていただいた方が母との茶飲み話でふと卓袱台の新聞に目をやり「朝日なんて読んでるんですか」と 驚いていた、と(笑)。そこまで左傾紙、赤色新聞と思われているのかしら、確かに余の知る限り読者かなり少ない。香港で他人の家訪れ(その機会すら少ない が)朝日があったのは皆無。日経4、読売3、聖教新聞と朝日が1.5ずつくらい? で、『世界』となると「つくる会的な」旭屋で店頭販売するはずもなく定 期購読者もかつてご老人(台湾人だろうか、何となく)が一人いただけで誰も読んでいないだろうから紹介。
(1)まず和田春樹「安倍晋三氏の歴史認識を問う」。安倍三世の『美しい国へ』読んだ和田春樹、深読み十分で安倍三世が父のことは「父晋太郎」と名を呼ぶ のに岸信介については「祖父」というだけで名前をつけず。和田先生曰く、父は一人だろうが祖父は二人だろうが、と。しかも安倍晋太郎が二世議員で(妻が岸 信介の娘)当然、晋三から見た祖父もいるのだが、この本でどこに祖父が出てくるか、というと第七章「教育の再生」で「家庭が離婚により子どもが苦しむ事 例」として晋太郎の父・安倍寛氏のことが三行書かれているだけ。「戦時中、翼賛選挙に抗して軍部の弾圧うけながら代議士を続けた」闘う代議士がどうして安 倍三世に頭の中では岸信介だけが理想像として入っていて安倍寛については語られぬのか、と。安倍寛。明治27年山口県に生まれ東京帝大法科卒業し東京で事 業始め晋太郎生まれた数年後に離婚。昭和3年普通選挙実施で衆院に立候補するが落選。昭和8年故郷の日置村村長。その職のまま昭和12年総選挙に無所属で 出馬し当選。同じく初当選に赤城宗徳、三木武夫あり。東条内閣で大東亜戦争開戦の翌昭和17年の翼賛選挙に無所属、非推薦で立候補し激しい選挙干渉受ける が当選。この選挙に同区で岸信介は東条内閣の商工大臣で翼賛推薦で立候補しトップ当選。安倍氏当選後は三木武夫と国政研究会組織し東条内閣の戦争政策批 判。昭和18年には元法相・塩野李彦囲む木曜会で活躍し東条内閣退陣求め戦争反対、戦争終結の運動起こす。戦後は日本進歩党に加わり昭和21年選挙準備中 に52歳で他界。当時、晋太郎は東大の学生。晋三君がこの祖父に親近感持たぬのは当然かも知れぬが「ことは政治の問題」と和田春樹。
このような二人の「闘う政治家」を祖父にもった以上は、今日の日本 に生きる政治家として、日本の歴史を引き受けるさいには、決してどちらの祖父も無関係な者として切り捨ててはならないのです。安倍寛氏の歴史は岸信介氏の 歴史とともに、われわれを形作っているのです。そのことに直面し、考え抜くことが政治家としての安倍さんにとって必要ではないかと考えます。岸信介さんの 闘いだけをモデルにするのでは、今日の日本の政治を担うのには明らかに不足するところがあるといわざるを得ません。
(2)山口二郎「総裁選から見える自民党の末期現象」も凄い。冷静な政治学の教授とは思えないパンクロック。小泉長期政権は
旧来の自民党に対する国民の嫌悪。疑似社会民主主義の崩壊。自民党 の粛清。政治における意味空間を破壊。日本の民主政治にとっての最大の災厄。単純化された一般的なプロパガンダ。公信不能の断絶や亀裂。他者に対しては挑 発的な言葉を発しつつ自らは心の中に引きこもるという状態。ポスト小泉の人材不足や政策構想能力の欠如。小泉は耐用年数の切れかかった自民党を五年間延命 させたにすぎない。野党と対立するよりも自民党内に敵を想定し、これと対立することで政治ドラマを演出。野党の存在はかすみ、小泉は常に舞台の中央にいる ことができた。小泉は自民党という山はもうすぐ崩れると騒ぎ立てながら、この山に残った砂利を売り払って儲けてきた。もはや否定すべき敵、売る砂利もなく なった。国ぐるみで棄民政策。小泉改革はタマネギの皮をむくようなもの。「わが亡きあ後に洪水は来たれ」と言わんばかりの投機の政治。(以 上、原文抜粋「。」で区切る)
(以下、結句)小泉というシンボル、雰囲気を吸引することでつかの 間、自民党は元気になるという錯覚を得た。その意味では、小泉は薬物のようなものである。この薬物の効果が切れたとき、自民党は禁断症状を起こすに違いな い。安倍に父親殺しができないならば、より過激な言説をはくことによる人気取りというもっとも安易で、日本にとってはもっとも有害なやり方をとるか、中身 のあることは一切語らず、官僚依存で政策の矢縫を続けるか、どちらかしかないであろう。まさに日本の民主政治の正念場である。
(3)その(2)の山口檄文の中で社会学者・佐藤卓己のメディア論が紹介されている(北海道新聞夕刊八月十七日よりの引用)
メディアはコミュニケーションの道具という素朴なイメージがある が、もっともこの言葉は「中間」という意味であり、二つのものの間を取り次ぐという意味ではコミュニケーションの道具となるが、同時に最初は一つであった ものを二つに分けるという効果ももたらす。メディアは、それがもたらす情報を共有し仲間意識を持つグループと、そうしたものに無関心、あるいは反発するグ ループとの分裂をもたらす。メディアが発達すればするほどこの分化は進む。だから、メディアの発達がコミュニケーションを豊かにするというのは幻想にすぎ ない。
(4)今月号の特集は「石原都政8年の検証」。佐藤学「教育政策」で、これまでも石原教育改革はかなりアタクシも綴ってきたが初めて耳にして驚いたのは 「石原都政のもとで都内の学校において体育教師の校長が増加し、今や四割以上の校長が体育系教師」だそうな。「もちろん体育教師の校長にも優れた校長は存 在する。しかし、いくら何でも体育教師が校長の四割以上を占める実態はいびつ」と佐藤教授。御意。もともとはノンポリ、体育会系の右翼学生が大学当局の側 にたち学生運動鎮静に役立った昔から彼らは体制の方針には順応しやすいのかしら。そして「つくる会」の教科書採択した杉並区教育委員会は「不審車対策」で 教師全員に催涙ガス常時携帯義務づけたそうな。恐ろしいかぎり。清水雅彦「治安政策では」
石原都政における治安対策は、確かに「全国初」のものがあるが、全 て石原の発想で展開しているわけではない。東京版新自由主義改革である「都政の構造改革」を進める都庁官僚と、その帰結による「治安の悪化」に対処する警 視庁が、強権志向の石原と共に展開しているといえる。警察としては東京の取組を全国のモデルとして活用できるし、石原を前面に出すことで警察肥大化批判を かわし、石原の差別主義や道徳好きは外国人・青少年対策で活用できる。したがって、石原個人批判だけでは不十分であり、「治安の悪化」をもたらす新自由主 義改革を転換していかなければ根本的な解決にはならない。
(5)もう一つ、武居秀樹「石原都政を誰が支持しているのか」も面白い分析。03年の二期目当選では石原の「差別的な体質や危険性を承知」した上で「都政 に限定してリーダーシップを期待する」という二重思考の出来る賢い?309万都民、得票率で史上最高の70.21%を得た石原。女性、60歳以上の支持率 が高いとか、自民党、公明党支持者の得票が多い(民主党、共産党は少ない)のは当然、と思うが、この分析はかなり緻密で、例えば所得でみると高額所得者と 低所得層、零細商店集積地などで石原知事高いことや、23区別では支持率他高いのが中央(75.59%)筆頭に墨田、台東、千代田、江戸川、荒川、葛飾と 皇居から城東にかけて集まっており、反対に石原得票少ないのが杉並(67.98%)から板橋、文京、練馬、北、世田谷、中野、新宿、豊島、目黒と見事に城 西(都庁から西)に反石原ベルト地帯が形成されている。文京区が高所得者多いなかで唯一石原支持が低い例外。
▼Business Traveler誌10月号の06年の読者投票結果。シンガポール航空が最優秀エアライン、最優秀亜太区エアライン、最優秀Fクラス、同Cクラス、同Yク ラス、チャンギ空港が最優秀飛行場、最優秀免税品販売、シンガポールが最優秀ビジネス都市に選ばれる。シンガポール万歳!
▼香港政府教育統籌局常任秘書長・羅范淑芬(羅太)が政府汚職取締独立機関の廉政公署(ICAC)廉政専員に任命される。今年の年初に数万名の教師ら終結 し「羅太下台!」と 抗議受けたほどの嫌われ者。政府の行政主任(AO、上級公務員級)で順調に出世続け97年香港特区政府成立時の行政長官弁公室主任。運輸署署長、教育署署 長、教育統籌局長と要職転々とするが董建華による問責制導入で教統局局長重任拒み局長には当時、香港中文大学学長であったアーサー李國章が就任、羅太は教 統局常任秘書長に収まる。教育制度改革のなか教師相次いで二名自殺した際に自殺の原因が教育制度改革にあるのなら「なぜ自殺者がたった二名なのか?」だの 董建華不支持の世論が高まると「中学生が行政長官不支持主張する資格はない」などと発言続け、この人の資質かなり疑われる。が兄が中信泰富(CITIC) の榮智健の片腕でMD、政府の行政会議メンバーでもあり、その後光もあり。中国政府にはかなり好印象とか。で今回の廉政公員への抜擢。本来は政府の汚職摘 発が職務だが羅太の専任就任で蘋果日報なども「羅太任専任、廉署恐變「東廠」」と大見出し。東廠とは明代、永楽帝の御世、北京に置かれた特務機関 (http://ja.wikipedia.org/wiki/東廠)のこと。
▼民主党元党首で立法会議員の李柱銘氏が信報でジョークについて語る。お堅い弁護士出身ながらしばしば立法会の議会の場でも巧妙なジョークを飛ばす李柱銘 氏、一度、新嘉坡の李光耀将軍様が香港の外国人記者倶楽部での講演突然取消し。その代役引き受けた柱銘氏、演題に敢えてPress Freedom(報道の自由)選び開口一番“Mr. Lee Kuan Yew loves to press freedom”と。「報道の自由」と「自由の弾圧」の掛け詞。さすが。

農暦九月初九日。重陽。快晴。気温卅度。今年は観測史上最も暑い十月の由。朝早く黄大仙のMTR站にO氏、初めてお会いするT氏と見事な獅子山眺め慈 雲山から沙田峠まで坂を上がる。MacLehose Trailの先々週終えた地点からセクション5を続け獅子山、Beacom Hill、野猿大き金山を越え城門ダムまで約12kmの山の上り下り。重陽ゆゑ家族などで山に登る人多し。城門ダムのBBQ場は芋を洗うが如き人出。昼に かなり陽射しきつく城門ダムで「ここでやめませう」。針山、草山はまた仕切り直し。Tsuen Wanの市街に下り山西刀削麺に麻辣上湯刀削麺食す。ガツンと辛みがあるが美味。 Tsuen Wanの駅前の歩道橋下でフィリピン人家政婦らが各家庭の不用品か回収してフィリピンだかの施設だかに送るボランティア活動中。トリコロールの袋が並ぶ壮 観(画像)。MTRで香港島に戻り午後遅く按摩で疲れ癒す。帰宅。書斎かなり片づいており読み残しの雑誌などもかなり減り快適でドライマティーニ三杯。栗 をたくさん蒸して頬張る。白葡萄酒が蒸し栗にとても合う。湯豆腐。
▼「日本が中国の領土を不法占拠する」釣魚臺(尖閣列島)に対日抗議の船旅に出ていた活動家26名香港に帰還。27日に尖閣列島への上陸に挑むが島から 20kmの沖合で日本の海上保安庁の妨害に遭い上陸果たせず。親中派から民主派までの呉越同舟の今回の抗議航海の主催者曰く「国際社会に日本の不法占拠 アッピールできたことで行動としては成功」。海上保安庁の艦船は彼らを「殺そうとした」そうで強力な放水攻撃を受け船も海上保安庁の巡視船との接触で船体 も傷んだそうな。
▼先日の中村京蔵「山月記」の舞台。萩原朔美がパンフに書いた「文字で書かれた文体のリズムが、音声化されたときに意味として伝わるだろうか」という課 題。松井今朝子女史の厳しくも愛情ある評(こちら)、月 本氏の好評(こ ちら)、築地のH君や我が母の感想などさまざま。大半の観客のまなざしはまずは役者の体質や演技の大枠に向うもので脚本や演出の<意図>はわずか 一日の芝居でわかるには難しい。どうであれ畏友村上湛君の脚本の芝居に京蔵、葵太夫というお会いしたことはないが大変興味深い方々が出演、その舞台を月本 さんやH君、わが母が観劇するという、そういう<場>が何よりも素晴らしいと思う。
▼神谷町の文化功労者、そうそう夫人が政治家の山城屋が先に文化功労者に指名されておりましたね(2003年)。梨園の序列的には神谷町が文化功労者にな らないわけにはいかないか。吉田秀和翁の文化勲章叙勲は当然だろうが先帝陛下の御代だったら受けたかしら。今回の秀和翁の受勲受諾は「最後の護憲派・当今 様の帝徳の至れるところ」という某君の指摘。御意。
▼余の香港競馬予想など参考に馬券購入される方も居られまいが昨日の(土曜日、と綴ったのは間違い)HSBCの地場G3レース(こ ちら、芝1200m)知己の馬主W氏のSunny Sing(新力升)がほんの鼻差で二着。一着には35倍だかの大穴Absolute Championが入りSunny Singは9.5倍と三倍人気だったが複勝でHK$30の高配当得る。三着以下に実力馬のAll's Well(永利好)、Armada(好利威)、Regency Horse(帝聖名駒)が続き、更に不調続く昨年12月の香港スプリント2着のPlanet Ruler(紅旗飛揚)が8着、05年ダービーと昨年12月の香港国際カップ制覇のVengeance of Rain(爪皇凌雨)は85倍とブービー人気で10着。栄枯盛衰。

十月廿九日(日)快晴。夜明け頃から新聞雑誌読み雑事片づけるうちに昼に至る。午後、金鐘に薮用あり。早晩Z嬢と待ち合せバスで九龍城。いつもタイ料理で 金蘭花、デザートに茂地館というワンパターンなので今日は何か違うもの食そうと思ったがリトルバンコク化した九龍城でやはりタイ料理に食指動き今晩は南角 道のSaeb-Hlee Lub Ped(泰式美食)に食 す。ト ムヤン鶏、鳳爪、浅蜊に三味魚(揚げた白身魚に甘酸っぱいソースかけて)の四品にシンハ麦酒大瓶二本でHK$二 百と良心的な値段で気取らぬ店。午後六時に入ったのでまだ席はあっ たが晩飯の遅い香港で九龍城だけはちょいと人気ある店だと週末は六時半には満席で行列できる店あちらこちらに。甘味も今晩は合成糖水で紅豆沙のようなもの。「合成」というと日本語ではいい響きで ないが文字通り「合い成る」で完成度高い甘味。香港の日本語情報誌でかなり紹介されている店。甘味というよりあっさりと健康食の感じ。タクシーで九龍塘に 向うが道が渋滞しており、そのまま獅子山隧道抜けて沙田。沙田大会堂にて「吉田兄弟」のコンサート参観。凄 い力量に圧倒される。三味線の珍しいことをするセンス含め即興やソロなどテクニック的には弟さんのほうが上のようで、お兄さんのほうはフレーズ的にセンス が格段に上と思える。そのバランスがいい。竹本一匹というとてもいいパーカッションが入って魅力的。だがパーカッションはあんなに音をマイクで拾わなくて いい。三味線が負けてしまうし、この竹本一匹という人の太鼓なら三味線の背後で風のように鳴っていたらもっと美しいだろう。海外のたった二日の公演で、か なり制限があるだろうに照明がきれい。最初の挨拶は広東語で、そのあとずっとそれなりに英語でMCして日本語一切使わず通訳も要らず。洋風にアレンジした 曲で時々、和声がおかしいと思えたり「朧ろ月夜」で余計なセブンスが入ったりは、まぁご愛嬌。Z嬢と終わってから、三味線だからやはりマイクで拾わず地の 音で聞きたいし渋谷のジャンジャンで吉田兄弟に、この竹本一匹でゲストに淡谷のり子、なんてのが実現したら夢のよう。

十月廿八日(土)朝早く起き知己より送られた彷書月刊今年三月号特集「アドニスの杯」複写で読む。午前、Z嬢と西營盤の西區社區中心の古い洋館を借りて香 港史料展示続ける長春社文化古蹟資源中心に「香港交通百年歴史展覧」参観。主に市街電車(トラム)、スターフェリー、啓 徳空港の変遷などの写真多く展示あり。1950年代まで九龍湾方面まったく市街などない荒涼の地を背景にした啓徳空港。スターフェリーは来月12日だかに 香港島側の波止場が更に沖合埋立地に移り現在の波止場も余命幾許か、でこの展示はタイムリー。西灣正街の老舗、聯華茶餐庁に昼を食す。Z嬢と別れ上環の港 澳埠頭。フェリーで午後、マカオ。今月三度目。薮用あり。マカオでは澳門文化中心の広場にて日本文化祭なる催事ありマカオ特別行政区の行政長官・何厚鏵 君、カジノ王Stanley Ho君ら(このお二方、本晩の霍英東逝去をすでに知るや知らずや)来賓として参列。余は行政長官自身よりもその象徴としての自動車のほうに興味あり。晩に 香港戻り。同行の方数名と久々に寿司加藤に夜食。
▼霍英東逝去。享年83歳。1923年香港の蛋家(水上に暮す)に生まれ幼名は霍官泰。幼くして苦学するが皇仁書院に学び何鴻燊(Stanley Ho)は同学。日本軍による占領期は苦力などして戦後、母 親と細々と船運業営むが朝鮮戦争勃発で中共国内に物資偷運で一獲千金。50年代より地産、マカオでのStanley Hoと組んでの賭場経営など事業広げ親中派財界人として(英米政府からは容共派としてブラックリストに載り事業妨害工作などもあり)中国の開放経済政策始 まると中国の国内投資にも積極的で1979年の広州白天鵝賓館(White Swan Hotel)開業はその象徴的事業。1986年には董建華の海運会社・東方海外航運の倒産危機にHK$10億投資し救済、88年全人代常委、93年全国政 協副主席。息子、孫の代では新聞雑誌のゴシップ欄賑わわせる輩ばかり。マカオの賭場については02年に利益配分巡り内輪もめあり霍英東は手を引く。
▼舞踏家の大野一雄先生百歳長壽。吉田秀和氏文化勲章受賞。朝日新聞の「音楽展望」も年四回で再開の由。文化功労者に高倉健も75歳と年とるのは当然だろ うが同じく功労者に選ばれた神谷町が78歳で、中村芝翫と高倉健がわずか3歳しか違わない、という事実がどこか不思議。方や昔から老け役でかたやいつまで もヒーローゆゑ。
▼昨日紐育時報が中国で上海の党政府高官に端を発した汚職摘発が全国政協主席賈慶林に至ると報道(こ ちら)。85〜96年の福建省での省長、省党書記時代の収賄絡みの由。江沢民人脈の出世頭の一人。北京市長、北京市党書記、党中央政治局常委と要 職昇り詰めての政協主席。党政府で胡錦濤(国家主席)、呉邦國(全人代委員長、実権なし)、温家宝(首相)に続き第四位の地位にあり(第五位が国家副主席 の曽慶紅)。汚職捜査は賈慶林の他、北京市党書記の劉淇などに及ぶと言う。
▼安倍三世の内閣は結局、ご本人は静かな姿勢見せるが結局は五奉行(首相補佐官)が首相の分身の如く非核三原則であるとか歴史認識であるとかの見直し図 る。鵺の如し。
▼篠沢秀夫『だから皇室は大切なのです』なんて出版の草思社が元フィナンシャルタイムズ北京支局長James Kynge著という『中国が世界をメチャクチャにする』なんて題で書籍出版。原著の題は“China Shakes the World: A Titan's Rise and Troubled Future - and the Challenge for America”で『中国が世界を揺るがす』であり米国との覇権争いなどがテーマのはず。出版社がいい加減な邦題で反中感煽って本を売る呆れた商魂。

十月廿七日(金)秋の快晴の空。ドビッシーのプレリュードをArturo Benedetti Michelangeliのピアノで聴く。そういう気分の青空。恒生指数史上最高値。余の日々の暮らしになんら影響もなし。た だ酒を飲むばかり。本晩東京にて畏友村上湛君の脚本で中村京蔵丈の『山月記』の舞台あり。我が母も参観。会場にて村上君の紹介にて母、築地のH君と初めて 会った由。この山月記は村上君よりご厚意で当日配布の台本と村上君の挨拶文をさきに見せていただく。山月記が能舞台で紋服姿の李徴役(シテ方)、袁サン (「人」扁に旁が「袁」)(ワキ方)により演じられ義太夫とガムランの打奏。李徴と袁サンの科白ほぼ原作踏襲するが竹本の太夫の語り文句が脚本で読むとと ても良い。本日は葵太夫。
▼安倍三世首相就任から一ヶ月。穏健姿勢見せ朝日新聞からのまずは合格、などと言われているが官邸での「ぶら下がり取材」も即興とハグラカシの前任者に比 べ20分程度準備して臨むそうで北朝鮮のことなら俄然弁舌優れるが内政となるとイマイチ。広告批評の島本路子編集長の
安倍さんの言葉は形容詞とカタカナ語が多く、分かったつもりで言葉 がつるつるすべって理解できない。小泉さんは「自民党をぶっ壊す」など身近でインパクトあったが、安倍さんは借り物のようでリアリティーがない。優等生的 なだけに、美しい言葉の陰でとんでもないことをするのでは、と心配になる。見た目は良いが、古い政治家を見ているようだ。
という厳しい指摘(朝日)。公明党の太田代表の「国の基本にかかわることはセンター前ヒットが基本だ。右翼線二塁打もたまにはいいが、何でもかんでも右翼 線二塁打ばかりでは、幅広い国民の支持は得られない」と。所詮、三塁打でも勿論、ホームランでもなく、かといってヒットでもなく二塁打、というのが安倍三 世、公明党にも完全に見縊られているか。ところで安倍三世一昨日など午前11時40分に東京都知事が官邸訪れ首相と面談。午後の予定は2時からの財界人と のアポ。昼食とりながら石原先輩の教えでも請うたのかしら。早稲田の大学院でア太地域研究する鄭然太氏(韓国ポスコジャパン経営企画部次長)が安倍新政権 は「美しいアジア」を目指せ、と。御意。ところで、朝日新聞の政治部がこのところ元気。自虐史観の烙印押されて久しい朝日だが「歴史と向き合う」で最近は いわゆる「保守」の矛盾、とくに後藤田先生や亀井静香チャンばかりか小泉三世の御世になってからの中曽根大勲位やナベツネさんといった保守派の大物の現体 制に対する不快感あたりから(ナベツネさんが朝日の『論座』で小泉靖国に疑問呈したあたりから)朝日が元気。「帝国の記憶」の連載でも文藝春秋や諸君と いった右翼誌が90年代から自衛戦争論、侵略戦争否定、アジア解放など論調とすること取上げ、これに対して林健太郎氏の反論や産経新聞の故・柴田穂論説委 員長の「多くの日本国民は、かつて日本が中国を侵略し、中国人民に多大な危害を加えたことを知っており、その愚を二度と繰り返してはならないことを深く認 識している」(85年11月28日産経新聞)など紹介し、その保守の良識が今日の右翼雑誌では『正論』05年8月号で兵藤二十八「シナ側こそが侵略者」や 同10月号の中村粲「蘆溝橋事件発生と拡大の責任は略々全面的に中国側にある」といった極論へと暴走に疑問呈す。縄文人=河野洋平衆議院議長もインタ ビューで見事に自民党ハト派らしく侵略戦争の事実、戦争の悲惨さ、当時の政府の戦争責任、兵士の餓死など軍部の無策、東京裁判の評価などに論及。このへん が自民党最後の良識か。晩のNHKのNW9で中学生の「相次ぐ」いじめ苦にした悩みだの自殺の報道。教師のいじめに遭い自殺する子どもたち、と相変わらず 「まるで昨日今日始まったが如き」お下劣な報道。NHKのニュースセンター、バカの骨頂。余も自慢ではないが忘れもせぬ小学2年生の時の担任Y教諭。依怙 贔屓に怠慢、児童情報の無闇矢鱈の公開など非常識。この初老の女性をただただ哀れむ。小学4年の時の担任S教諭など余がちょいと掃除の時間に面倒だから、 と菷で集めた綿ゴミを整頓棚の下にささっと掃いたらS教諭、あたくしの家が飲食業営むこと取上げ「F君のお店は汚くて食べになんていけないわねっ!」と、 而もS教諭、当時、勤務時間中に木目込人形の製作に余念なく、その掃除時間中も木目込人形作りながらの暴言。但し余は自殺もせず子どもながらに、この教諭 の余りの思慮の浅さに「あーあ、まったく」で済んだ程度。イエス=キリストの如く?罪人の過ちを赦す、その肝心。今の子どもに果たしてそれが欠如するの か。否、ただマスコミが「また、いじめを苦にした子どもの自殺が相次いでいます」といったバカな「報道」が子どもをば自殺に追いやる。朝日で加藤周一氏の 夕陽妄語「核兵器三題」読む。
(要旨)冷静とともに米ソの核武装均衡も破れ小国の核武装。それに 対抗するのが核不拡散条約。ただし不平等。国連加盟国の一部(例えばフランス)には核武装赦しイタリアには認めぬ。中国がなぜ核保有国で印度はダメか。ま た安保理常任理事国は五カ国とも核武装国だが米国の寡占による不平等もあり。
(以下、文尾転載)私は死にどういう意味も見いださない。なぜ彼 が、彼女が、死ななければならなかったか、理由はない。理由があるとすれば、生きているという理由だけだ。私は多くの価値を相対する。広島の焼け跡を見な がら、どうしてそうしないことができようか。しかし生きていることそれ自身だけは例外である。何かに意味があるとすれば、今ここに生きていることの他にあ るはずがない、と私は考える。そして戦争に反対する。
▼一昨日の安倍三世主宰教育差遺制会議でいじめの問題につき教育委員会が事実隠蔽など槍玉に挙がり教育委員会制度見直しだの俎上に上がる。まったくもって 「よー、言うわ、ほんま」。ヤンキー義家先生などどこで教えてもらったのか「教委と事務方、組合がつながって隠蔽が蔓延っている現実がある」と指摘。本 来、戦後の教育制度は教育制度の民主化のために各地方自治体で公選制の教育委員会が設けられ「教育の赤化」恐れた自民党政府が無理矢理、公選制から首長任 命制にしたもの。それを今さら。御用組織と化した教委の罪悪とか公選制を任命制にして管理統制強めた自民党政府自身が責任を感じるべきで、教育基本法が悪 いなどと宣う前に自らを叱責すべき。
▼08年の北京オリムピックも結局は米国帝国主義の前ではIOCが競泳、体操など競技をば午前中=米国の野暮な連中相手のゴールデンタイム放映時間に合わ せる決定。
▼朝日新聞が「秋の読書週間」で敢えて親中派という揶揄、罵声に応じるかのように見開きで「中国の今に迫る」と中国特集。90年秋だったか広東省従化温泉 の湯治にご一緒した高原明生・東大教授(当時は香港総領事館専門調査員)がいくつか中国関係の書籍挙げた上で
驚いたことに最近の日本の書店には感情的に中国を非難する本が並 び、少し前まで中国の書店に日本批判の書が溢れていた情景を思わせる。弱い犬ほどよく吠えるというが、虚勢を張って相手を罵る本が受けるのは情けない。悪 書が良書を駆逐するのを防ぐには、お互いがコンプレックスと思い込みを克服し、虚心坦懐、常に書き手の判断の根拠を問いつつ本を読むことが大切だ。
と述べている。
▼米国は中間選挙近し。民主党でアタクシがずっと応援するオバマ氏がここに来て人気急上昇。「オバマ」でググる(ググる、の使い方には注意、こちら)とよ うやく長崎は雲仙の小浜町よりオバマ議員のヒット数多くなる。民主党は今更、ケリー&エドワーズの04年落選組ぢゃあるまいしヒラリー夫人かオバマ氏か。 黒人は時期尚早で「まだ女のほうがマシ」は米国のド田舎の本音か。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0610/26/news022.html
▼今季の香港馬の期待の星Danacourt負 傷。明日の重賞レース出場取消し12月の国際重賞も参戦危ぶまれる。馬主W氏のSunny Sing(新力升)有利かも。
▼張子の虎、と噂もあるマイクロソフト社の次世代OS、ヰンドウズヴィスタについて。複数開いたヰンドウの立体的表示、後ろから透けて見える、検索キー ワードの入力欄など、アップル社のMacintoshでは旧石器時代の産物の如き機能搭載して次世代と名乗るダサさ。しかも現行ヰンドウズXPは09年1 月でサポート終了。ビル=ゲイツ君が何億だか何十億だか慈善事業に寄付しようが、この愚の骨頂の「戦略」赦すまじ。
▼円楽師匠口座に再び。昨年十月脳血栓で倒れて以来。廿二日の鶴瓶の「無学の会」。文珍の「風来坊」に続き口座に上がり、昨年入院直前に口座で絶句の「紺 屋高尾」四十分にわたり熱演の由。花魁をいまの人気芸人に喩えようとして人名出てこず「忘れました」と笑わせる一幕もあり。アタシが上野鈴本で落語聞き出 したのが小学五、六年。中学の頃は畏友J君とも何度か。当時は圓生の絶頂期。口座に上がり憮然とした表情で「えぇ、最近のお若い方ならもうご存知ないこと でしょうが」などと圓生の真似をしてみたり。でも「真似しても」全然面白くないのが圓生。当時の円楽といえば笑点で「名人、円楽です」などと宣い圓生師匠 に怒られた若手。円楽はテレビ忙しく当時、高座で聞いた記憶なし。圓生が座敷で「ちょいとこちらにお坐りなさい」と円楽を叱る場面など真似して、圓生師匠 がお茶を啜りぎょろっとした目で円楽を睨み……と十二歳の頃の酔狂。
▼九月に自称政治家Sir Donald行政長官が香港にとって経済への積極的不干渉政策(laissez-faire)の概念は80年代に当時の財政責任者が言及したに過ぎず政府 は一環して「小さな政府」を目指している云々と述べ「もともと香港には経済への不干渉政策は存在しなかった」との立場を示しことにつき(九月十九日の日剰 にもこれに関する記載あり)シカゴ経済学派の重鎮Milton Friedman先生がSir Donaldの発言に苦言呈す(十月十四日の日剰参照)。ふと思えば、このFriedman教授の十月六日のAsian Wall Street Journalでの論文(こ ちら)をきちんとまとめておらず。要旨は下記の通り。
半世紀前、香港の宗主国たる英国は社会主義的であり、John Cowperthwaiteなどの公務員は活路を香港において見出しレッセ=フェール政策(自由市場的資本主義政策)実施。第二次世界大戦、当時の香港の 一人あたりのGDPは宗主国英国の四分の一であったが1997年には英国とほぼ同額にまで経済成長を果たし、香港の成功が中国や他国を中央による計画経済 から私企業と自由市場経済に向けさせ、結果、経済成長が続いている。中国の未来は経済の香港型への転換であり、これが香港の中国化より更に速度が速いこ と。Sir Donaldは(とFriedman先生は呼んでいないが)“when there are obvious imperfections in the operation of the market mechanism”と語ったが、その「欠陥」は総じて政府が引き起こすもの。過去半世紀の香港経験は自由主義経済の手本であり目標である。
▼元プロレスラー大木金太郎こと金一氏逝去。享年77歳。プロレスラー年鑑で本名「金一」とあるのを見た時の驚き。なぜ韓国人が日本名で活躍するのか、 と。72年の頭突き世界一決戦でのボボ=ブラジル選手との対決。力道山に憧れ釜山から密入国、逮捕され拘置所からの手紙に力道山が身元引受人になりデ ビュー。頭突きの後遺症による闘病生活であった由。

十月廿六日(木)こんにちは、安倍晋三です。は明日が吉田松陰の命日だそうで松陰の
身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂
という辞世の句を「気概には圧倒されます」と阿倍三世。阿倍晋三の「晋」の字は高杉晋作に由来するそうで、話題は教育へ。
次代を担う若者や子どもは社会の宝です。志ある国民を育て、品格あ る国家をつくるためには、教育が大切であることは、いつの世でも、どこの国でも変わりありません。家族、自分たちの住む街、国、そして命を大切にする豊か な心を育てる教育、それができる教育力の再生が何よりも必要です。
と意気込む。教育の目的が人格とかぢゃなくて「<国民>の育成である」と言い切ってしまう潔さ(本質的なところはわかっていないのだろうが)。
根本にさかのぼった改革が求められている今、新しい時代の教育理念 を明確にし、未来を切り拓く教育を目指すべく、教育基本法案の成立に全力を尽くします。
と意気込むのはいいが本当に教育を根本的に改革しようとしたら<近代>の教育が<国民の育成>にあることの見直しが必要なわけで(北欧などすでにこの見直 し図る)その本来の改革では自民党が目指すものと全く逆のはず。それがわかっておらず寧ろ<「国民育成の精神、制度の強化」図ろうとするのが今回の教育基 本法改定なのだから困ったもの。首相も首相なら教育再生会議と中教審で官邸と対立はするものの文相も文相で文部科学大臣伊吹某君も安倍三世に続けて「よき 日本人を育て、自己抑制できる品格ある日本を造る」なんて創造性に乏しい文章寄せ「国家とは、領土とそこに住む人間と人々の日々の営みでなりたっていま す。その営みの集積が、その国特有の文化、社会規範、伝統を創り出します」なんて社会と文化、国家概念の本末転倒。フランシスコ=ザビエルが日本人を「私 が遭遇した国民のなかで一番傑出して」おり生活ぶりには節度があると高く評した、と言い、その勤勉で規律正しく他人に迷惑をかけぬ「恥」と「共生」の文化 などの伝統的規範を大切にしてきた国民が、今日の拝金主義の蔓延、仕事があるのに働こうとしない(働けない)若者の出現、家庭で子どもをしつけ、先祖が 守ってきた社会規範を教え込みながら地域社会で温かく子どもをくるむという雰囲気もなくなり、で
教育は、効率や利益だけでは評価できない価値にかかわるものです。 私は、戦後教育のよかった点は引き続き尊重しつつ、教育の中で日本がかつて大切にしてきた伝統的社会規範の価値をもう一度見直すことが大切だと考えていま す。それが、よき日本人を育て、自己抑制できる品格ある日本、すなわち、安倍総理の言う「美しい国、日本」づくりにつながるものと考えています。
と、結局は教育再生会議が中教審と対立しようと伊吹君、結局は文相に起用され安倍三世への忠義心。
▼昨日の朝日新聞で山崎正和さんが「保守とはなにか」と題し、保守は「政治にはありえぬ立場」という持論展開。山崎さんといえば保守系文化人の印象強いが 安倍三世の「開かれた保守」だの「家族の価値観や地域の暖かさが失われた」と嘆く論調に対して山崎さんは「近代社会には「政治的な保守」というものは存在 しないし、存在しえない」と語る。
政治も、近代以前には文化と結びついていた。だが近代化により、政 治は文化と区別された。信仰や人格、気分など、統治者の身に付いた文化が規範になる政治から、指導者が国民との契約や法に従って合理的に行動することを前 提にした政治への移行だ。政教分離の原則は、こうした「政治と文化の区別」を象徴ししている。以降、政治は身体ではなく頭の仕事、つまり理性の仕事になっ た。そこに保守はありえない。
として、文化とは例えば茶碗をどう持ち、汁はどう飲み、箸使い、姿勢といった伝統に基づくもの=保守、と政治の違いを明確に語る。戦前は二・二六事件の青 年将校らや大東亜共栄圏に夢を託す岸信介など若手官僚らは<革新>であったが戦後、自由市場主義か計画経済の社会主義かが冷静の状況下において自由主義信 奉する人を保守と呼び左派を革新と呼んだに過ぎず。自民党は政権担当するがゆえに観念的提唱などしておれぬ現実対応政党=保守に非ず。安倍三世の自らの保 守派という定義にいて山崎さんは、冷戦下の保守・革新の構図や農村基盤に置く過去の自民党とかとの安倍三世の「血のつながり」で、それを「単純なもの」と 言い切り
「冷戦下で戦った祖父と父」が目標なのだから、彼には自分を保守だ と錯覚する十分な理由がある。
と指摘する。山崎さん、天晴れ。
首相の靖国神社参拝を擁護する人は保守で、批判する人は革新、とい うのは迷信だ。靖国は明治政府が、近代政府の生み出す負の面である「国家のための戦死者」を慰めるためにつくった。政治的イデオロギーの産物であって、信 仰ではない。現に、靖国には日本人が文化として愛する人々が祀られていない。西郷隆盛、白虎隊。いずれも「賊軍」とされたからだ。保守=靖国擁護という見 方では、本日をつかめない。靖国神社を支持する「保守派」の一部は「第二次世界大戦は日本にとって正しい戦争だった」と気概をあげているが、先ほども言っ た通り第二次世界大戦が正義の戦争だなどと言う主張は、きわめて革新的な意見だ。
また「教育基本法を改正して愛国心を養おうとする政策は、保守的でし