香港用語の基礎知識

港安病院【あどべん】Adventist Hospital。香港を代表する私立総合病院。ミッション系で本来貧しい民に医療を施すべきものを、風邪程度の外来で10,000円近くかかる。専門医 の多くはみずからのクリニックの客を釣るため、この病院で外来を扱い、診断が済むとそっとみずからの私営のクリニックの名刺を差出すが、これが容されてい ることも不思議。会社が全額払う海外旅行者保険で個人支出ゼロの恩恵を受ける在港日本人は、日本でなら生薑湯でも飲んで直す程度の風邪でも、頻繁にこの病 院を訪れ、医者も「リンパ腺」や「偏頭痛」といったかなり難しい日本語を操る。

市政局【あーばんかうんしる】1999年まで存在した政府下部組織で香港の都市部の市民生活全般にかかわる民政を 扱った役所。図書館からゴミ処理まで、日本でいえば市町村役所的な存在だったが香港=地方自治体みたいなもので市政局でゴミを扱い、その上に衛生署がある が、同じような仕事をしているわけで1997年で香港「政府」じたいが中国のせいぜい地方自治体で、市政局は廃止された。銅鑼湾にできた香港大図書館は市 政局(錘麗幗が「問題」局長)が資金を浪費した偉大なる遺産。

陳方安生【あんそんちゃん】香港政庁初の女性Cheif Secretaryであり特区政府初代の政務司司長(すでに引退)。香港政府の巨大な公務員組織の長。やはり上海人。母親の書は実に見事。上海人で上海陥 落で香港に逃げてきて、本人は香港大学英文科を卒業して香港政庁の上級公務員としてエリートコースを昇りつめ……。福も徳もあるが、政務司司長になって他 人には言えぬ苦労が多いのか面相はツライものが。公用車(BMW)のナンバーは役職でCS。CS1は家族とか公用以外の場合に使用する公用車(公用じゃな いはずなのに……)。CS2というバンがあってこれは荷物や食材を運んだりする職員用。

居酒屋一番【いざかやいちばん】ブルース・リーの『死亡遊戯』に出てくる敵のアジト・赤唐辛子塔から敵の大将が地 上に落ちた場合、ちょうど落ちる地点がこの居酒屋・一番の裏手のテント張りのあたり、のはず。だが名所旧跡には指定されていない。

AM【えーえむ】香港「政府」車両についている一連の車のナンバー。AMが何を意味するのか相当考えたが Administrationでもないし……政府に電話してきいたら答えはこの政府ナンバー統一を画策した時にAAからつけはじめたアルファベットナン バーでちょうどAMが全部政府で丸抱えできたのでつけただけ。

XX【えっくすえっくす】香港の車牌(ナンバー)のなかの謎の番号。XX7とかのBMWなど見るにつけ香港政府某 諜報機関の特殊任務車輌か、と心躍るが、諜報機関がわざわざ素人にも目立つ車牌を使うはずもない。これは4桁数字車牌がお終いになりHKナンバーが登場 し、それもHK9999で終る時に当時の警務署署長が今後は(AAから)アルファベット2文字を使い対処していくという意味で、それを説明するのにXを未 知数としてXXと書いたもの、それを部下が署長の支持はXXを使う、ということと誤解しXXナンバーが生まれた(かなり植民地っぽい逸話だが……)。いず れにしても数字のみ4桁、HKに続く車牌のためこのXXをもっている者もかなり早い時期に車を取得しているわけでステータスである。(鈴木準三郎)

MTR【えむてぃーあーる】香港の一見地下鉄網と思えるが実は不動産デベロッパー兼広告業。地下鉄駅舎上にマン ションを建設しているうちはまだ容せたが、最近は地下鉄コンコースに50sqfの隙間があれば地面なら賃貸テナント、壁なら広告スペースにしてしまう理性 もセンスも欠如した拝金主義の半官半民企業。その暴利主義は暴走しており、かつては洗練されて美しかった地下鉄コンコースが柱から手すりまで広告ベタベタ で、日本の車内広告中吊りすらまだマシに思えるほど、世界で一番下品な地下鉄と化した。

梁愛詩【えるしーりょん】香港政府律政司司長、いわば法務大臣に当たるが、香港政府のトップの中で常に支持率最 低。権力、財界寄りの姿勢と香港居住権などの問題での人権弾圧ぶりに司法関係者がこぞって抗議デモに参加するなど、その司法能力を疑われている。本人はエ リートでもなく一般職として司法事務所に入り、そこで仕事しながら司法試験など受けて弁護士となっていった努力人……だからといって赦されるものは何もな いのだが。公用車はSecretary for JusticeでSJだが本当にJusticeのためにこの人は存在しているのか……。

OK STORE【おーけーすとあ】このコンビニ、日本のサークルKと資本関係があるのかないのか知らないが、香港のコンビニ業界にあってウェーバー的に最高に 笑顔のサービスで気持ち悪いくらい素晴らしい。ただし客の立場でも何故に商品もっと陳列しないの、と心配になるくらい贅沢にフロア構成していて、理解に苦 しむ点あり。

鬼【おに】西洋人を指す。広東語で白人の男性を「鬼イ老gweilo」、女性を「鬼婆gweipo」と呼ぶ、また 時として「鬼gwei」一字で口語では「西洋人というもの」を指すことから、「鬼」の字を在留日本人の一部で訓読みにして隠語として使うことがある。★使 用例1:「これっていかにも鬼の好きそうなテイストだよねっ」★使用例2:「アノ娘は派手で鬼社会じゃちょっと有名らしいよ」とか其の他:「鬼の会社」 「鬼の集まるバー」「鬼らしいワガママ」とか。(★)

九龍巴士【かおるんばす】九龍、新界の路線バスを寡占する香港最大のバス会社。香港島を独占した香港巴士の衰退に 対してかなりの成功を納めているがサービスといふものの誤解甚だしく必要以上に大型のバス導入による騒音、渋滞、大気汚染やRoadshowシステム開発 による乗客の総白痴化など香港社会への害悪はかなり大きい。

Cathay Pacific Airlines【きゃせいぱいふぃっくこうくう】漢字名は國泰航空、日本にてもキャセイパシフィック航空で馴染む香港の航空会社。キャセイとは何を意味 なさんか知らぬ人多し。Cathayは英古語にてChinaを意味し、Chinaは秦より出で羅馬を経た羅丁語系に属し、Cathayは日耳曼(ゲルマ ン)語系。然らばCathayの語源はといえば露西亜語にてChinaを意味するキタイにて、このキタイが何故にChinaかといえばキタイは契丹、契丹 正しくはChinaにあらずとも古の露西亜にて当方のこの地をキタイと総称せしもの。つまりCathay Pacificはシナ太平洋航空の意味なり。

かんとんやん【広東人】人類学では(華南の)広東一帯の人を意味するが、香港在住の日本人の間で「香港の」地元の 人々を指す。厳密には香港の地元の人々は広東人が多数であるものの潮州、福建、浙江、上海、客家など漢族の諸系が混在しており、誰彼かまわず<広東人>と 云うのは誤用。日本人の間で「◯◯さんの奥さんは広東人」と思われている台湾人の女性も少なくない。香港の土語を<広東語>と云うことからか、他の同義語 がイデオロギー的でありそれを避けるためか、日本人の間で広く普及。但し地元の彼らは自らを「広東省の」広東人と区別するアイデンティティとして<広東 人>とは自称せず。▽現地の人、こっち、しゃんがんれん、中国人、Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

金田中【かねたなか】尖沙咀のミラマホテルにあった当時から香港を代表する日本料理店。日本には新橋にこの支店がある。そごうのある大厦の上に移って 香港に君臨しており、片岡孝夫サマ(当世仁左衛門)も香港に来て来店していた。残念ながら20世紀末に閉店し、現在は内装もそのまま「桔梗」になってい る。

金さんのお店【きんさんのおみせ】銅鑼湾の某ビルで偽物商品をマンション一室で日本人相手に売っていた金さんのお 店。金さん、英語名はMr. King とまったくインチキ。「ロールスロイス以外は頼まれたモノは全部コピーで作る!」と豪語していたが、商売は儲かったが当局の目につかないわけがなく今はど うなったことか……。偽物など下品と思われていたが支店長夫人御自らが金さんのお店で最初は「お土産」と買い始め、それに駐在員夫人が続き、「お土産」の はずがいつの間にか自分たちの日常着と化していた。

銀座太郎【ぎんざたろう】かつて「香港日本料理界のボトムエンド」と名を馳せた尖沙咀Mody Rd のちにバブル展開して Chatam Rd に進出して90年代末のバブル崩壊とともに消え去った日本料理屋。Mody Rd 時代は「あんな店、恥ずかしくて行けない」と日本人駐在員には敬遠されたが、貧乏な日本人現地採用の若者や留学生にはこよなく愛された。ただ Mody Rd に張りだしたアーケード上部が座敷になっていたが、ここが傾いており、いつ崩れても不思議でなく、テーブルに置いたコップ酒が水平移動していた。何も美味 いモノもなかったが、酔うと「中国の前途は教育問題の未解決にある!」が持論、日本の江戸時代からの寺子屋と明治の教育改革を絶賛する海南島出身、海口の ライシャワーと異名をもつオーナーM氏、それに日本人雇われフロアマネージャーのかなり濃いキャラで、人気があった。バイト数名欲しかったM氏、日本での 生活経験が長く「バイトは大学生」と香港中文大学の日本研究学科に乗り込み「居酒屋で働くバイト」を募り、香港のプライド高き学生が居酒屋の給仕などしな いことをM氏が知りもしなかったのも懐かしい話。ロンドンに支店をオープン、Chatam Rd に進出、2フロア借り切り小上りどころか個室の座敷まで設けたのはよかったが、運悪く香港バブルが崩壊、客足がにぶり倒産。

グレーター香港【ぐれーたーほんこん】97年香港返還を前に80年代後半からバブル経済の勢いもあり勝手に盛り上 がった日本の経済分析ブーム。そのなかでアジ研か野村総研か誰が命名者か知らぬが命名し、この言葉がキーワード化した。使い方としては「香港はかつて繊維 産業が盛んだったが単体としては80年代後半から生産量が横ばいか下降傾向にあるが深セン、珠江デルタを含むグレーター香港として見た場合……」というよ うな使い回しは、香港の日系地銀の香港事務所(その数は日本の地銀の数を上回っていた……冗談)の駐在員たちの毎月の本社へのレポートに顕著に用いられて いた。そのうちにグレーター香港は珠江デルタから広東省全域までを指すようになり、それでも飽き足りないレポートでは華南全域をグレーター香港と総称する に至った。すると今度は返還を「どう読むか」で先行き不安に対して「香港が中国に返還され中国化するのではなく中国とくに広東省がグレーター香港として香 港化する」という認識が生まれるに至ったのだが(そんなこと分析するまでもないが)、返還後のアジア金融危機と日本の泥沼化した不況の中でこの言葉の使い 回しをしてきた企業が香港から撤退し、この言葉も死語と化した。

CROSS【くろす】1980年代初頭まで「香港で日本人のオジサンがまとめ買いしていく」のが最も大きな売り上 げだったアメリカの筆記具メーカー。かつてクロスの金のボールペンは舶来品の代名詞、香港に到着してツアーバスに乗り込むと、まず香港ドル両替業の通訳兼 ガイドさんが、つぎに「お帰りのお土産も今買っておけば観光がゆっくり」と勧めたのが3本、6本組のクロスのボールペンだった。ただしその乱売がたたっ て、どんな田舎の家にもクロスのボールペンが最低1本となってしまい急速に人気減。今でも香港のオヤジたちのシャツのポケットで辛うじて存在を見ることも あり、中環から上環の古い文房具屋のショウウインドウには今でもクロスが並んでいる。

KCR【けーしーあーる】MTRを横目に見て我らも地産デベロッパーとして儲けようとたくらみ火炭站と馬場站一帯 で敷地上に住宅建設を始めてみた鉄道会社。所有する敷地は大きいが、線路上で細長すぎるのが難。站構内での賃貸業もMTRに倣ったが、繁華市街にある MTRと違い郊外に延びるKCRではMTRほど高収益にならず。

打gaak【げっぷ】香港の文化ではクシャミは人前でしてはいけない、してしまったら"Excuse me"しないといけないが、この「げっぷ」は胃気を大きく吐き出す重要な作業であり、しかも食事のあとなど「いかに美味しい食事を満喫したか」の意思表示 となるため、ゲップは大きく咽喉を開いて限りなく大きな音でしなければならないもの。慣れてない者には地獄から地が割けてくるように聞こえるが、それもこ んな綺麗な人、こんな文化程度の高い人、と思える人からいきなり聞こえてくるのが醍醐味。逆にクシャミは許す文化もあるが(日本などハックショーン! と)、医学的にみればクシャミは風邪のヰイルスなどまき散らすしツバキは飛び散るし百害あって一利なし、だが、ゲップはなんら悪さをしないわけで、香港の 感覚は理に適っている、か。

げんちのひと【現地の人】原語は現地人。冒険ダン吉的な<現地人>をソフィスティケートした表現。原語の<現地> は「自分が現在いる土地、現在地」であり純意。しかし<現地人>は偏見的に死語化し<現地の人>となる。言い回しを変えても原意は所詮「現地人」であるこ とに変わりはないのだが。▽広東人、こっち、しゃんがんれん、中国人、Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

元緑寿司【げんりょくずし】香港で最も成功した回転寿司チェーン。日本にはこの元緑寿司をまねた元禄寿司なる チェーンがある、というのが香港の常識。

こっち【此地】どの同義語表現も差し障りがあると形而下で感じた日本人の口から無意識に出ているチョー短い表現。 「えーっ、彼がいるの?」「うん、こっちの人なの」で香港の彼を指す。「こっちのケーキってクドイのよね」の場合にペニンシュラホテルの月餅は「こっち」 なのか「あっち」なのかは不明。▽広東人、現地の人、しゃんがんれん、中国人、Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。現地のローカルの人、香港ピー プル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

康怡花園【コーンヒル】ここに住んでいない人はコーンヒルは太古城の一部であってコーンヒル住人に向かって「太古 城、太古城」と言ってしまうが、コーンヒルの住人にとっては太古城と一緒にされることには心理的嫌悪があり、いちいち「いえ、ウチはコーンヒル」と訂正す る。住人以外にはいったい何が違うのかよくわからない。

今夜不設防【今夜はタブーなし】九十年代前半に香港のテレビ局TVB翡翠台で深夜枠で放映されていたトーク番組。 ホストは蔡瀾と作詞家・黄霑で作家・倪匡もよく出演。毎回、各界のゲスト招きブランデー飲みながら酔っぱらって煙草スパスパでタブーなき大人の会話で好評 博す。香港でも「座頭市」で有名だった勝新太郎が逝去半年前だかにゲストで出演しホスト共々大いに酔っぱらって蔡瀾の通訳で座頭市だのの裏話などで大いに 盛り上がった回は白眉。89年の天安門事件のあと政治的に不安定な香港で大人が自分の意志で自由に物語ることに意義を見出した番組であったが、内容があま りにエグいため非難多く終了となる。香港のテレビ史に残る画期的内容。蔡瀾はその後、随筆と旅行案内、グルメ事業、作詞家・黄霑は半ば引退し、倪匡はサン フランシスコに移住し香港に一度たりとも戻らず。

莎莎【さーさ】日本人は「サザ」と発音する人もいるが英名がSaSaのため「ササ」が正解と思っているが莎莎の店 内の日本語書きに「サーサ」とあり、それが実は真実と知った。だからみんな「サーサ」と呼ぼう。

さーず【SARS】?非典型肺炎がもたらした疫禍。?免罪符。都合の悪いことを言い逃れする時に「さーず」を利用 できる。会社の業績悪化、家庭内不和、子どもの学力低下……それら全て「SARSのせいで貿易量現象」「むりに会社が家族の帰国措置をとり」「学校がまと もに開校されず」とSARSの所為にできる。

South Side【さうすさいど】日本人学校のスクールバスが通っていないのは不便なのだが、つまりそれはそんじょそこらの駐在員のレベルでは住めない、というこ とを意味すると、不便を快感に変換している人たち。「サウスサイド!、サウスサイド!」と、ミッドレベラーでも尋ねられないとミッドレベルを口にしないの に、南の人々は尋ねられずとも「サウスサイド」を連発する。味方をかえれば単に「島の裏側」なのだが、燦々とあたる太陽を浴びながら用事があるなら中環と か山の向こうに行く人たち。当然、サウスサイドは深水湾以東であって、香港仔などサウスサイドには入れてもらえない。

珠江経済圏【じゅこうけいざいけん】中国で三番目に長い大河・珠江の周辺地域一帯を示す経済圏。かつては香港を中 心に広東省の珠江下流域にある深セン、珠海、中山、順徳などをグレーター香港だの珠江デルタ経済圏と呼んでいたが、それが拡大し広東省全域に及び、それで も飽きたらず広西省や貴州省、雲南省などを含め珠江経済圏が04年に経済会議を実施し発足した。台頭する上海を中心にした長江沿岸の経済圏に対抗するもの で、残るは黄河だがなぜ黄河が経済圏にならぬかといえば水嵩が小さく船舶の運行も難しい由。

ジーンズ【じーんず】Gパン、通常洗いさらしが好まれるGパンであるが、香港においてはアイロンがけ、しかもきっ ちりと折り目がつき、洗いすぎとアイロンのかけすぎにて折り目の線は藍色が落ちて白い線。かなりダサいと思うが、これは香港にては品格。通常アイロンがけ の要らぬGパンにアイロンするのは、とにかく洗濯物全部に無造作にアイロンかけてしまう女中のいる家、その家にかぎりGパンに折り目がつくもの。

City Boundary【市区境界線】City Boundaryと刻まれた古い石碑がなぜか寶雲道の東端(香港港安病院下近く)と偶然にも同じ石碑が香港大学裏から山頂に登るHatton Rd.の途中にもある。おそらくビクトリア市の東西端の境界線か。西端は西環の西の街外れにて東は当時はもはやこの先は墓地と黄泥涌という地名の通りの湿 地帯。

Judiciary(司法)【しほう】社会的地位と資本力がモノ言う香港にあっては司法の沙汰もカネ次第ってこと か、星島日報を経営するSallyタイガーバームAu婆を筆頭に司法長官(梁愛詩)の裁量一つで不起訴や裁判になっても執行猶予となる。税務署の高官が住 宅手当の不正受給をしても失職してGratuityなどを失い、これで大きな社会的制裁を受けたということで刑事罰がなくなるんだから嗤える。

Japanese Staff Please! 【じゃぱにーずすたっふぷりーず】香港でどこか日系の会社に電話して、つい口にする表現。これに応える場合は「はい!」と日本語で応えず、あくまで英語で 尋ねられたのだから日本人でも英語で "Yes. speaking!" と応えるのが正しい。そうすると相手はタジロギ、「に、日本語でもいいですか?」とかexcuseしてくるので、そこで初めて「はい、どうぞ」と応えるべ き。だいたいこういうことを言ってくる輩は日本人と話したい。日本語ができる現地スタッフでは信用できないか。それなら日本人が応じてやろう、しかし日本 語である必要はあるまい、という事。日本語が話したいという気持ちなら正確には "Japanese speaking staff, please!" と言うべきものを。(★)

しゃんがんれん【香港人】97以降に急速に普及すること確実な普通話発音の「新」語。▽広東人、現地の人、こっち、中国人、Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

珍寶海鮮舫【じゃんぼ】香港仔 南避風塘の水域に位置する香港を代表する観光レストラン。「珍寶より隣りの太白のほうがアタシ好きなのよね」という香港通もいるが所詮同じ経営。昼の飲茶 は意外と地元民にも人気あり。食事しなくても魚介水槽は水族館並の規模で訪れる価値あり。水槽の海水は香港仔の汚水のような海水でなく数キロ沖合からの採 取というが、数キロ先も珠江デルタの汚染がかなりひどいのも事実。

順寿司【じゅんずし】東京でなら川崎製鉄御用達、香港で唯一寿司屋を名乗った店。シンガ ポールの縄寿司に近い存在か。

任志剛【じょせふやむ】香港ジョッキークラブの董事(Director)で香港金融管理局総裁を兼任している。つ まり競馬道楽者が香港の日銀総裁兼金融庁長官を兼任しているようなもの。香港に金融管理局がありPEG制度で香港ドルがUSドル本位制をとっているという ことで香港ドルは安定し香港経済が安定する、ということで、ではこの人の実務ってあるのか。年俸は日銀総裁など比べ物にならない野球選手なみのHK $900萬(1億2600万円)。『信報』に2030年の電子経済社会みたいな随筆を書いたりするが内容は堺屋太一並み。香港返還で誕生したHK$10硬 貨、デザインが悪評だがこれは任志剛自身の素人デザインであると吐露。

新宿王子酒店【しんじゅくぷりんすほてる】池袋の太陽城王子酒店(サンシャインシティプリンス)と並び香港人観光 客の宿泊率がかなり高いホテル。地下のラウンジでは会計の時に「埋單!」など広東語が通じるという。ふるさとの訛なつかし新宿のプリンスホテルにそを聞き にゆく(富柏村)と詠まれた。

報紙【しんぶん(新聞)】2002年2月の新聞協会による香港の新聞購読率調査に因れば、読み回し及び数紙購読が 多い香港だが、購読率は東方日報(57.2%)、蘋果日報(53.2%)、明報(22.2%)、太陽報(16.5%)、成報(8.2%)、星島日報 (7.7%)、経済日報(4.9%)、South China Morning Post(4.6%)、信報(3.9%)、新報(2.7%)、文匯報(0.8%)、商報(0.6%)、大公報(0.3%)、HK iMail(0.1%)となる。東方より蘋果のほうが平積みも売切れも多いように思えるが圧倒的多数であるオヤジ系読者の存在が私に見えないだけか。すで に「終わってしまった」明報が予想以上の健闘。調査対象となったのが公務員教員などが多かった?。政府関係のつまんらぬ広報記事多いだけが生き残り戦術。 太陽報はオヤジ系東方日報の姉妹紙にて余り読まれている気もせぬが健闘は立派。かつての大衆紙・成報は創業社主も亡くなり読者年齢層もかなり高く読者逝去 とともに休刊は確実。星島日報、かつて最大販売量を誇った新聞も成報に負けては風前の灯火。経済日報、不動産と株屋の新聞だがバブル期には一般購読者も増 やしたが下火、但し不動産屋の店舗数分の最低発行部数は確保可。SCMP、香港のQuality Paperとして位置は保つが購読率が低いのは法人購読ばかりで実際に英語で生活する人口が4.6%ということか。信報、少なくても人口の3.9%は良質 な市民階級が存在する、と信じたい。新報、成報と同じくなくなる運命にある。文匯報、中共系のどちらかといえば文芸派、たまに面白い記事もあるが買わな い。商報、中共系経済紙、マルクス経済學紙とは違う(笑)。大公報、中共系公報紙。以上中共系三紙は一般購読者が少ないだけで実際には中国系企業などに無 料頒布されている量は実際は大きい(はず)。それにしても香港のSCMPと並ぶ英字紙であったHK Standard(星島系)がタブロイド版となって再出発のiMail、この数字はかなり拙い。

信報【しんぽう】エコノミスト林立止がオーナー社長で論説主幹の経済紙だが一貫した冷静で中立の立場と良識的に中 国政府批判にも物怖じしない姿勢で現存する香港の新聞で最も Quality Paper として評価できる新聞。日経の夕刊、文化欄が面白いように、信報も随筆欄やアート関係など他紙にはない充実ぶり。

中環の魔女【せんとらるのまじょ】1997年前後から中環は蘭桂坊や粗呆地区に生息する中年の女二人組みの銀髪 コーカシヤ系ホームレス。さすが蘭桂坊、ホームレスまで西洋人。リンゴなど果物がお気に入り。必ず二人一緒に行動す。拠点は蘭桂坊L字路角の小公園、南限 は皇后大道中、北限は中環エスカレータ羅便臣道下の小公園。雪廠街より西、粗呆地区より東には出征せず。黒ズクメの服装に一瞬ヨージヤマモトと川久保玲が 来港中蘭桂坊に出没かと錯覚す。

崇光【そごう】香港で一番丈夫な買物袋を提供する百貨店。ちょっとしたものを渡すのに簡便な袋にてマカオのカジノ 王スタンレー何の妻たち(複数)、陳方安生から路上のホームレスまで丈夫なこの袋を再利用する者多し。銅鑼灣の一等地でのビル買収はそごう元会長・水島君 の無謀と当時は嗤われたが、日本で親会社が倒産してみればそごう随一の優良資産にて負債軽減に価値あり。大きいだけが取り柄の百貨店だったが松坂屋、大丸 と相次ぐ銅鑼灣の日系百貨店の撤退、三越のテナントビル化と食料品撤退にてそごうの価値が相対的に上昇す。

粗呆【そーほー】ロンドンやNYにSoho地区があるが、中環のエスカレーター周辺に90年代後半よりどうでもい い飲食店や飲み屋が林立し、荷里活道(Hollywood Rd)の南……SOuth of HOllywood RdだということでSnobな人たちが無理矢理Sohoと呼んでしまった。中文では「蘇豪」という字を当てているが、実質的には明らかに粗呆である。

大家樂【だいがーろ】香港のどうでもいいファーストフードチェーン。ファミレスというのもオコガマシイくらいどー でもいいチェーンなのだが、感心することは、その環境への同化。存在を主張することがファーストフードチェーンの鉄則でありながら、大家樂はそれがテナン トで入る環境(つまりビルなり複合体コンプレクスなり)のトータルとしてのコンセプトデザインの中にちゃんと収まってしまうのである。自分が建築家であっ たならこんな理想的なテナントは他にない。特に必見は中環はコンノート道中は交易廣場(Exchange Square)むかひの華商會所(中華商會ビル)のネオゴシックなビルの中の大家樂と上環は中遠大厦(Cosco Tower)のまるでお洒落なイタリアンレストランのような大家樂、これは圧巻。

太古城【たいくーしん】ここに住んでいる住人にはコーンヒルが太古城の一部にされていることに嫌悪感はない。ただ し自らの住いがコーンヒルといわれることには嫌悪感がある。住所では厳密には○魚涌(Qurry Bay)なのだがクオリーベイとされることにはちょっと?があり、住所にも書きたがらない。Quarry Bayも最近は太古坊などトレンドなエリアなのだが、悲しいかな英皇道沿いは依然として「古汚い町並み」ということで太古城住人はまだQuarry Bayを認知していない。

時代廣場【Times Square】かつてのトラム操車場跡地にできた都市コンプレクス。発想は太古廣場と同じだが、地下2階から10数階のレストランフロアまで「無理しない と移動できない」不自由な設計が最大のミス。City Superのある地下1階は余程意識しないと行き着けず、地下2階の威圧感はほとんどシブチカ。地上階はどこの店に行くにも上下の上がり下りとフロアをぐ るぐる歩くことになり疲労感。銅鑼湾という場所で集客こそあるが6階以上は寂しい状況。

徳發飯店【たっふぁふぁんでぃん】尖沙咀は海防道街市の熱食中心にある牛肉丸(牛ツミレ)の名店。隣の合香園のア イスミルクティと一緒に注文するのがヲツ。この街市、とくに回教で祈祷済みのhalal Meat を賣る肉屋が多く、尖沙咀の回教寺院のお膝元かと思えば合点。

譚玲【たむりん】香港の沙田、快活谷の全レース日に決まって会員席と一般席を仕切る垣根でコース寄り欄干によじ登 り既成を発しながら騎手の名前を連呼し応援する香港競馬界を代表する名物おじさん、46歳(2002年3月現在)。小柄で痩せており騎手にならなかったの が不思議な天性でゴーグル、鞭、乗馬靴で観戦しているが重賞レースの日はお気に入りの馬(騎手か)のお手製勝負服まで来る。近年は会員席のビジターバッチ を有し会員席を威勢堂々と闊歩。最終レースがおわると快活谷の場合は会員席から馬房に行く通路が開放されるがそこに待ち受け賽馬會の理事や有力馬主などに 気軽に声をかけるばかりか香港賽馬會のChairmanにまで「お疲れさん!」と気軽に肩を叩くほど威厳がある。

中華巴士【ちゅうかばす】【旧】香港島内でのバス運行を60年以上に渡って独占し君臨したバス会社。その寡占でオ ンボロバスを走らせ運行時間はまちまちで……と苦情が相次ぎ、政府からも度重なる行政指導があったが、いっこうに改善を図らず、ついに独占営業権は打ちき られ寡占が崩れシティバス(城巴)という協力な競争相手が登場し、中華巴士の営業権はそのままファーストバス(新巴)に譲渡された。中華巴士は結局何一つ 損をせぬまま巴士業から撤退。社主の顔氏の邸宅が山頂にあり、山頂行きのルート15だけはバスを早くから新車種に交換、運行も時間通りで、このルートはな かなか城巴の参入を許さなかったのも嗤える。

中華巴士【ちゅうかばす】【新】香港で最も安定した不動産デベロッパー。元は乗合バス会社。香港島の公共バス路線 の独占営業権有するがバスは時間に緩く、しょっちゅう間引き運転されるわ、運転手の態度は粗いわ、車体は老朽化も厭わず、と乗客や度重なる政府の改善要求 に応じもせず(九龍側のバス路線独占する九龍バスに比べかなりの遜色あり)独占営業権失いCitybusが競合相手として史上算入するが、それでも改善に 応じずついに路線バス営業権失い後継会社に路線営業権譲る。で中華巴士の社運尽きたかといへば左に非ず現在は負債一切なし、手持ち現金HK$17億、香港 と倫敦の土地資産HK$15億、関連会社の土地資産HK$7億で減価償却後の資産残高がHK$34億と優良極まりなし。収益率低い路線バス業務終焉迎える こと今になって思えば中華巴士にとっては願ったり叶ったり。佐敦、北角、柴湾にバスターミナル、車庫のために広大な土地有し現在は現行の路線バス会社に貸 与するが、この貸借期限切れになり「開発」せば数億の利益。将来安定。だが疑問は中華巴士が獲得の土地は「路線バス」のための波止場前などの一等地。確か に企業の私有地であるが公共バス運営の専業権がなくなれば所有の土地は私有地としていかにでも「再開発」可というのも不思議な話。

ちゅうごくじん【中国人】香港では「大陸の」人々を指す。普段は香港の人のことを中国人とは称さない。但しオリン ピックや民族心発揚の状況下では香港人も中国人になる。▽広東人、現地の人、こっち、しゃんがんれん、 Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

竹園【ちょっくゆん】ハッピーバレーのトラム終点他数軒ある海鮮料理屋。高級な海鮮をそこそこの値段で提供し、し かもロブスターのチーズかけをフランスパンで食すといった一見ヌーベルシノワーズ風の料理で一世を風靡。特にハッピーバレー店は日本人に愛され、日曜日な ど店にとっても午後6時に来て8時には帰ってくれる日本人客は、8時から地元客が来る前に一回転するから笑いが止まらず。

Disco Disco【ディスコディスコ】蘭桂坊がまだ今みたいな賑わいになる前の、つまり東京でいえば60年代の六本木みたいな時代の、当時香港では唯一のディス コ。芸能人からゲイ、ドラック患者、黒社会まで仲良く集まっていた。他にクラブ、ディスコが乱立し、ここはDD IIなる名前で再スタートしたが流行らず90年代半ばに廃業。

正当なる権利【due】香港にいるとオジサンとかみんな"Due!, Due!"と連呼しているので、ああ、みんな正当に与えられる権利を叫んでいるのだな、とこの大英憲章、フランス革命以来われわれが獲得したところの法治 下での権利と義務が根づいた現状に、さすが英国統治の伝統か、と感心する。また競馬場でこの"Due!, Due!"の連呼を耳にすると、ああ購入した馬券が当たった人たちが「ちゃんと配当をよこせよっ!」と歓喜に叫んでいるのだと合点する。廣東語を知らない とそうおもふが、これは廣東語で "fuck" を意味する粗語。香港はおそらく世界で一番、人々が"Due!, Due!"と叫んでいる社会。

てりとりーずしちずん【英Territories Citizen】パットン総督はじめ英国政府関係者だけが使用する。97年以降は死語。▽広東人、現地の 人、こっち、しゃんがんれん、中国人、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

東京レストラン【とうきょうれすとらん】かつて尖沙咀のインペリアルホテルにあった日本料理店。ミラマホテルの金田中が超高級なら、ここはヒラの駐在員(宝田明が主演してい た『香港の星』の駐在員たちのレベル)でもどうにか行ける店。しかも特筆すべきは銅鑼湾に白亜紀からあるといわれる老舗・クラブあじさいですらま だなかったジュラ紀において日本人女性がウィトレスしていたということは当時、駐在員たちにとってノーパン喫茶に行くより刺激的なことであった。

曽蔭權【どなるどつぁん】【新】香港特別行政区の二代目行政長官(特首)。香港政府の生粋の叩き上げ公務員だが 05年の特首選挙では職業に「政治家」と書き小役人の自意識過剰に「自称政治家」と嗤われる。中共政府もひとまずポスト董建華でこの小役人の登用図る。が 中共政府にとっては「謎の地方役人」のまま。93年のAPEC総会で香港政庁の財務長官として参加して当時の江沢民国家主席の隣りに立つが尊大で横柄な態 度、公式の餐会の場で隣席の江沢民にサイン強請りナプキンにサインさせた上に帰港後にそのサインを「スターに遭ったファン」の如く誇らしげにマスコミに披 露し江沢民のかなり不満をかう、など逸話多し。香港政府では97年当時は董建華、アンソン陳方安生に続くナンバー3で、中共中央も含めこの男が行政長官に なろうとは誰も思っていなかったのが、棚から、どころか「天から牡丹餅」での行政長官就任。この自称政治家の不遜さゆへ董建華が「仕事はできないが、いい 人だった」と再評価される始末。

曽蔭權【どなるどつぁん】【旧】香港政府財政司司長。蝶ネクタイ姿で有名だが何十年していようと蝶ネクタイ姿が板 につい てないところが庶民性であり高い支持率につながっている、か。蝶ネクタイが似合っていないのも、彼が裕福な上海人家庭でなくて、香港の普通の庶民家庭(父 親は下級警官)の出身で、大学に行く経済的余裕もなく高卒で香港政庁に入り、そこで頭角を現し、香港政庁の奨学で英国(ケンブリッジだったか?)に留学し て財政学を学ぶなど、けっこう苦労もして努力家。自分の子どものこととなると財政司司長のレターヘッドで息子の教育問題で手紙書いてしまったり(あきらか に職権乱用)、自家用のジャガーを個人輸入してしまったり、だがそれが支持率低下につながらないのは出自の所為か。いずれにしても損は何もしていない人。 公用車はFinancial SecretaryでFS。

董建華【とんきーほあ】1)上海人。香港特別行政区の初代行政長官。親譲りで巨富の船会社のオーナー社長。苦労も せずの豪商の二代目。名前も董事(Director)の董=指導者で建華は中華建設で名前からして縁起がいいと歓迎された。自分の会社の倒産危機を中共系 資本に救済された経緯があり北京には逆らえず。行政長官の公用車だけは車両ナンバーがない。2)1997返還後は「無能な人」の蔑称。3)05年の退任以 降は「無能であったが後継の曽蔭權ほど横柄でない」と少し評価上がる。

なしょなる【英national】一般的には殆ど使われない商社語。海外事務所の多い商社でローカル<別項>がはばかられローカルスタッフを指す代語として ナショナルスタッフという和製英語が生まれた。語源をNation<国家>とする形容詞のnationalはナショナルスタッフは「国家の従業員」になっ てしまって、それで地元採用の社員を指すのはおかしい、しかし商社の商売がつねに「国家」政府と癒着していることを考えれば、商社がどこかで商業活動する 場合、そこの従業員がナショナルスタッフと云われることは寧ろ正解か。▽広東人、現地の人、こっち、しゃ んがんれん、中国人、Territories Citizen、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

南北樓【なんぼくろう】銅鑼灣は蘭芳道にある四川料理屋だが実はブルース・リー『死亡遊戯』に出てくる敵のアジ ト・赤唐辛子塔。秘密組織のアジトであることを隠すために四川料理屋を仮で営んでいる。よって味はイマイチ。

太古廣場【Pacific Place】香港で最初に誕生した金鐘の都市コンプレクスで香港で最も成功したプロジェクト。かつて軍用地だった金鐘の崖を切り崩しショッピング、娯楽、 飲食、ホテルにオフィスビルのコンプレクスを誕生させた。ここまではどこにでもある開発プロジェクトだが、ここが凄いのはそのコンセプト。地下から地上3 階までの流線型かつ中央に大きな吹き抜けを有した空間は水が流れる如く、そこを訪れた人々は自らの意思で無理をしなくても自然に浮遊し上下の階へも移動が 可能。オフィスとホテルビルの位置関係も美妙で威圧感がない。裏の香港公園への逃げ道も屋上の自動車エリアの流れも見事。

排球Volley Ball【バレーボール】香港の市街地のあちこちでビルの谷間でバレーボールする若者ありサッカー、バスケならわかるがバレーボールが盛んとは何故にと思 うが、あれは消防署。消防署は勤務中体力維持の訓練の一環として狭い敷地内でのバレーボールが義務づけられている。よく見えるのは灣仔Canal Rdの高架道路から見下ろせる灣仔消防署。遊んでいるのではない。

恒生銀行【はんせんぎんこう】香港の八千代信金、かつて庶民の小口現金を相手に中小企業にとって愛着ある銀行、年 代に倒産危機に陥ったがこの銀行の倒産は香港の地場経済に影響大きく香港上海匯豐銀行が介入し資金投入し匯豐銀行参加で再生。日本円の両替レートがいいこ と未だに恒生神話あり。現実には口座もない客の両替は手数料をとる。庶民の銀行というわりには匯豐銀行に倣い最低預金額を設定したりと傲慢。

恒生指数【はんせんしすう】ニューヨークの証券取引所の終値を10で割った数字。恒生指数×0.1が香港日本人学 校児童生徒数。

BMW【びーえむだぶりゅー】1997年の返還に前後して香港政府車両のうち行政長官や司局長級の車がBMWと なった。Lexusとか対抗馬もあったが安全性とかで、だそうな。日本でも天皇が乗る日産プリンスロイヤルはナンバーの代わりに菊の紋章があるが、行政長 官のBMWは香港政府印。ちなみにかつての香港総督はベントレーでかなり格式あるいい車、返還で行政長官にそのまま譲る話も浮上したが、骨董的価値のある 車で維持に莫大な費用と手間がかかるということで断念。ちなみに司局長より下になると専用では勿論ないが車はなぜかMazdaになって,もっと下の職員が 公用車の利用となるとカローラが多い。

ヒルトンホテル【Hilton Hotel】現在、長江中心が建つ中環の一画にあったホテル。ヒルトンホテルのチェーンであるが重厚な建物といい広い客室といい、レストランの質の高さと いい文句なしに一流ホテルだった。殊に中華のBird's Nest、夜な夜な遊びに行きそして遊び終わったお兄さんお姐さんの集まるCat Walkは評価が高い。太古廣場にあるConrad Hotelが実はヒルトンホテル系列で、創始者Conrad Hilton卿のファーストネームであることは知られているようで知られていない。

Victoria市【ビクトリア市】かつて香港島のうち英国直轄都市であった中環地区についていた旧称。香港の首 都といったものを位置する際に形式的に使われていたが、植民地的であり実際の行政単位と別で意味もないので次第に消え去った。70年代の『ブルーガイド』 など観光ガイドを見るとまだビクトリア市の名前がある。すでになくなったはずなのに何故か航空機でスクリーンにうつる航空路データでは飛行経路を示す地名 で香港にビクトリアが存在しているのは不思議。中国の飛行機も同じく反革命的。2000年のAPEC首脳会議でも配布された香港SECのデータにビクトリ ア市という記載があった。

福臨門海鮮酒家【ふくりんもんかいせんしゅか】魚翅と鮑を食わないなら絶対に行ってはいけない料理屋。それじゃこ こじゃないと最高の魚翅と鮑が食えないかといえば魚翅は雪園酒家、鮑は阿一のほうが極めて秀逸、それじゃ何故に福臨門かといえば個室が多く、しかも大食堂 を抜けず個室に入れ、芸能界や濃度の濃い財界、その筋の方には便宜がいいということ。つまり市井の人々は行く必要も金もない。

又一城【Festival Walk】九龍塘というMTRとKCRの乗換站でこれまで商業開発がされなかったことの方が不思議だったが、そこにできた商業施設。コンセプトは太古廣場 にかぎりなく近いが(というか複製である)、鋭角的に切り込んだ設計が目立ち、エスカレータが人の流れの動線を遮断していたり、動線から鋭角的に出ていた り、設計に愛情がないのが目立つ。全体像がつかめないのもコンセプトが確立していなかったから。

寶馬山【ブレーマーヒル】寶馬山花園(パシフィックパリセード)というマンション群があるが、ここも中文では寶馬 山なのだが、英語名が「ブレーマーヒルマンション」である古参で大型の賽西湖大厦の住人たち(「ブレーマー」と呼ばれる種族)からパシフィックパリセード は「ブレーマー」という名称の使用が許されていない。賽西湖大厦も実はかつては賽西湖というダムの堰止湖があったのを埋め立てた場所で見かけ以上に湿度が 高かったり薮蚊が多かったりするが、ブレーマーの意地で蚊にさされた足は隠す。

半島酒店【ぺにんすらほてる】ペニンシュラかペニンスラかが論点となる香港を代表するホテル。かつては格調高かっ たが、新館を作ったあたりから勝手が変わり、今では半ズボンにサンダル穿きでもロビーに入れてしまう。エレベーターのボーイに洗面所を尋ねる日本人旅行者 が言葉通じず「ションベン、ションベン」と小便をするゼスチャーをして洗面所を尋ねている光景も。「ペニンシュラ!」と絶叫する御夫人旅行者のオバサマ、 オネエサマのうち何人が半島を意味するPeninsulraの語源が陰茎か御存知か。

HK【ほんこん】香港の車牌(ナンバー)が代々警務署署長が所有する1から始まり9999まで使われ次に出来たナ ンバーがHK1から始るこの車牌。ちなみにこの香港ナンバー1を表すHK1はマカオ賭王のスタンレー何が保持。HK1997の車牌はプラチナナンバー。

ほんこんきょみん【香港居民】唯一、在港日本人自身をも含む。観光用語。空港などイミグレーションでのみ認識す る。▽広東人、現地の人、こっち、しゃんがんれん、中国人、Territories Citizen、ナショナル、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

HSBC【ほんこんぎんこう】香港上海匯豐銀行(The Hong Kong & Shanghai Banking Co.)かつてHong Kong Bankと略称していた英国系の植民地銀行が香港経済の上昇に伴いこの銀行の格もあがり世界有数の一流銀行と称され英国の中堅Midland銀行を買収し て本国に凱旋、いつまでも香港という名称は世界進出に邪魔と銀行正式名称をHSBCと改称、所詮、香港の地場銀行が、と嗤われる。なお漢字名は(カネが匯 (あつま)り豐かになる」という名で改称せず。

香港競馬【ほんこんけいば】会員制の競馬倶 楽部。上前撥ねたさに大衆にも博打としての競馬参加のみ開放している。大衆席は活気はあるが、あまりに"F**k You"関係の齟齬が多く競馬中継でも観客席の歓声はほとんど採取していない。ちなみに人口1人あたりの馬券購入額は香港が世界一。

香港大学【ほんこんだいがく】香港の超一流大学。つまり世界的には二流。香大を出て公務員上級試験に受かれば香大 卒業後、香港政府で安泰した老後が送れる。狭い敷地で崖に建っているキャンパスで石段を上り下りする4年間で知力より体力が養われる。

香港大学図書館【ほんこんだいがくとしょかん】香港で最も蔵書に優れた図書館。図書の保存を優先し図書が傷むのを 防ぐため部外者の入場を頑なに拒否し続ける。日本語でも『大日本史史料』や台湾総督府資料、近松から荷風全集などこんなものまで?という蒐集。

Hong Kong Dollarsaver【ほんこんだらーせーばー】電話2528-0825。生活必需品もしくはサービスで本国では当たり前のものが 「香港にはない」とお嘆きの鬼(別欄参照)の心のよりどころてゆうかお買い得情報が掲載されている無料かつ郵送される週刊情報誌。どう考えても安いとは思 えない高いオファーばかりかかれているが、英語がバッチリ通じて鬼にへつらうサービスが味わえる。印刷は数十年前のノリでヘボい。九龍新界用に Kowloon Follarsaverがあるが、だいたいこういったメディアで香港と九龍/新界を分けることじたいまだスターフェリーだけがハーバーを渡る足だったよう な時代感覚か。(★)

香港中央図書館【ほんこんちゅうおうとしょかん】粗大ゴミ。

香港中文大学【ほんこんちゅうぶんだいがく】沙田と大埔に近い郊外にある総合大学。香港大学しかなかったので第二 の大学を創設する目的で既存のミッション系崇基学院、三民主義系の新亜学院、それに何だかわからない連合学院を統合して誕生し、それに映画芸能興行界のド ン邵逸夫(Run Run Show)が寄贈した逸夫学院の4学院で構成されている。しかしこの学院制とはまた別に学部学科が跨がっており、そういう意味では英国のOxbridge に近いが、つまりはみんなよくわかっていないリゾームな組織。山の中にあり俗界と隔離されており、世界が完全に閉じている。研究者の中にはよくいえば研究 に没頭、悪くいえば完全にズレた奇人変人が多い。沙田に出るだけで生活ができるので、ライオンロック隧道以南の「香港と九龍」に行ったことがない、とか。 学生は勉学よりも毎時15分に授業が終わって18分には各カレッジを出発して30分からの別カレッジでの次の講義に向うシャトルバスに乗ることが Priorityで、勉学どころではない。講義が30秒でも伸びる講師陣は悪魔のように憎まれる。

香港特区政府【ほんこんとっくせいふ】返還までは香港「政庁」で、今は政府。といっても「政府」という機能は殆ど 有してない、単なる香港の行政機関。政府の原意であるgovern つまり統治などできるはずもない組織。

ほんこんのげんちのろーかるのひと【香港の現地のローカルの人】どの同義語表現も差し障りがあると形而下で感じた 日本人の口から無意識に出ているチョー長い表現。▽広東人、現地の人、こっち、しゃんがんれん、中国人、 Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港ピープル、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

ほんこんぴーぷる【英Hong Kong People】香港の人自身がマスコミに英語でインタビューされると必ず "We, Hong Kong people, believe the Chinese Government……" と答えてしまう。▽広東人、現地の人、こっち、しゃんがんれん、中国人、Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、ほんこんやん、ローカルの項を参照せよ。

ほんこんやん【香港人】人類学的な差異を問わず香港の人々を云う。その意味では他の同義語より正確。84年の中英 合意で香港返還の確定以降、殊に89年の天安門事件以降、香港では積極的に広く普及。返還に伴う香港の人々の香港アイデンティティの確立に起因。しかし在 港日本人廣東語では<広東人>の定着に苦戦し未普及。▽広東人、現地の人、こっち、しゃんがんれん、中国 人、Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ローカルの項を参照せよ。

香港レコオド【ほんこんれこおど】かつて銅鑼湾は蘭芳道、居酒屋一番のむかひ、現「利園」の裏側に当る、にあった 香港を代表するレコオド店。寡蒐され無造作に積み上げられたLPの中にとんでもない名盤を見つけることもあり香港で紐育のグリニッジビレッジか倫敦ならコ ンバートガーデン気分を味わえた老舗。CD化とこの場所がザ・リーガーデン(利園)となる再「開発」にて閉業、金鐘の太古廣場にてCD屋として再開す。普 通のどこにでもあるCD屋となり品揃えではHMWに完全に負けるのだが現在だに銅鑼湾時代からの客とHMWよりちょっと安い値段で客が入っている。香港レ コオドの袋を持っているとなぜか通と思えるから不思議。

東方文華酒店【まんだりんおりえんたるほてる】ペニンシュラもリージェントも派手なだけ、「ウチこそが実質的にい ちばん高級」という、そのプライドを、ホテル側ばかりか客もそれだけをプライドに存在している中環の老舗高級ホテル。中環の開発の中でエアポートエキスプ レス駅周辺への移転話もあったが、敢えて今のロケーションとその旧来の建物を選択したのは立派。チナリーバーはじめ給仕の接待に緊張感で多少弛みがあるの は否定しがたい事実。

Michell Rane【馬獅龍】中環は擺花街にある普通の美容室、だが、料金表には通常料金と English speaking customer料金(一割ほど高)を掲示して人種差別であると問題となり当局(どこか知らぬ)の指導下、料金は均一となった。店側にしてみれば英語で会 話しなければならない客は好麻頗であり余計にカネを払うべき、というわけだがちょうど97返還の頃の話であり香港が英国植民地から中国復帰にあたっての象 徴的な価格体系のようにとられた。ちなみにJapanese speaking customerの場合は料金がどうなるのかは不明。毎日新聞特派員K女史の徹底取材を期待したがされず。

半山区【ミッドレベル】「ウチはミッドレベルです」ということは真意は「コーンヒルなんて住めないわ、アタシは」 ということ。家賃の問題以上に「日本人村」に属していたくない、という感情がミッドレベラーを生んでいる。英語で生活するのが常識、買い物では日本語を使 われても英語で応える。買い物に行くのは西武がメインで、中環のOliversを明治屋か紀之国屋、IKARIYAに見立ててる。買い物の東限は銅鑼湾で もシティスーパーで、そごうへ行くことも憚るから、太古城のユニーやジャスコには行きたいが「行ったことがない」というのが誇り。所詮、ミッドレベルは原 意通り、所詮、中産階級にすぎない。

明報【みんぱお】数十の新聞が乱発行されていた香港で武侠小説で有名な金庸(査良庸)が創設した日刊紙。良識と誠 実さで知識層を中心に読者を獲得して「香港の朝日」(笑)と絶賛され、政庁関係者や教育界などに滲透していた、が、さすが武侠小説の金庸、変わり身は素早 く、90年代に経営権を売渡し引退。その後、明報は低空飛行を続け、今では誰が読んでいるのか判らない存在に。

美利堅飯店【めりけんれすとらん】灣仔にある北京料理屋。美味い!という声と行く価値ないという非難が喧々諤々。 名前の通りアメリカ人ツアー客に有名。かつてはジェームスボンド的にいかにも中華な内装で雰囲気もあったが、98年の改装ですっかり地味になってしまい給 仕の老朽化とともにボトムエンドレスに地味になっている。

金庸記【ゆんきー】香港を代表する観光広東料理屋。だから一般的な香港市民はこの店を邪道とするが名だたるグルメ や金持ちたちが今だにここを評価している天国と地獄の料理屋。かつて大排档で商いを始めた当初から焼鵝で名を馳せ、香港六記に挙げられ、利源西街に店を構 え、70年代に現在地に移った。仏料理のような肉厚で濃厚な味の焼鵝は邪道だがこれはこれ。ちなみに焼鵝は春の清明節から70日くらいが食べごろで、それ 以降は焼鵝も夏バテする。ここの皮蛋は漬けてから32日目だかの一番美味い日に供されるそうで、この日は一日の前後も許されないそうな。

麗晶軒【らいちんひん】香港を代表したRegent Hotel(現Inter-Continental)にある広東料理屋、かなり落ちついた雰囲気にて上品な粤菜を供すことで80年代から98年バブル崩壊 までかなり評価されたが、給仕が食べさせてやるという態度が明か、接客さえ良ければ最高なのだが。

Lucky Guest House 【らっきーげすとはうす】佐敦にある日本人経営の安宿。バックパッカーの若者が立ち寄るが、ここにまず荷を解き、ここから香港定住の道を歩んでいった若者 は少なくない。香港定住の際、中文大のInter'l Studies Programや中文留学を俳優座の俳優養成学校とするなら、Lucky Guest House は天井桟敷か赤テント。かなり強烈な個性の若者がココから巣立っていった。

蘭桂坊【らんかいふぉん】中環にある歓楽街。香港の歌舞伎町といったら歌舞伎町に失礼。香港の六本木といえばレベ ルが理解できる、か。

Regent Hotel 【りーじぇんとほてる】開業していきなりホテルランキング1位に輝いたり、その絶好のロケーションで香港最高のホテルとなったが、あまりの好条件にあぐら をかいたのか、年を経る毎にイマイチ評価がパッとしない高級ホテル。広東料理の麗晶軒が有名だが給仕の接待が横柄。

Ritz Carlton Hotel 【りっつかーるとんほてる】鳴り物入りで登場のはずがデベロッパーであった日本の投資会社が80年代バブルの後遺症で倒産し開業目前で停滞したり困難な次 期を経た。そこでコケたぶん、また競合するホテルの好条件に比べ、小規模ホテルとしての特製だけが客へのセールスポイントと、総支配人陣頭指揮の客への執 拗な検診ぶりで評価を得てもいる。しかし香港一空気温泉のひどい屋外プール。

Roadshow【ろーどしょう】香港にてバス、ミニバスに取りつけられたモニタにて放映を行い乗客にそれの視聴 を強要する馬鹿げたシステム。メディアにおいては表現の自由と両立すべきことは視聴者(受け手)にとっての選択の自由ならが、そういった真理を理解できぬ 無知な九龍バスがこれを最先端メディアと誤解し開発、こともあろうに九龍バスと対抗すべきはずの他バス会社もこれを受入れ、香港中でバス内にて総白痴化が 展開されている。

羅宇榮【Law Yu-Wing】恐らく香港で一日に最も人目に曝されている名前。香港政府の機電工程署(Electrical and Mechanical Services Department )の署長。この機電工程署は香港でビルの数より多い(マジにほんとかし ら)エレベータの安全を一括管理、各エレベータの箱には必ず機電工程署の承認標があり、この羅さんの署名スタンプが押してある(はず)。エレベータに搭っ ている時はヒマだし何もすることないし搭りあわせた人見てるとヘンだから、つい上目遣いになってこの羅宇榮の名前ばかり見ている。

ろーかる【英local】原意は純粋にadj.「地方の」であり New York is a 〜 city, too。日本語では都会に対して<田舎>の意。香港でも日本人駐在員の間では「すみません、ローカルのスタッフに任せたもので……」というように否定的修 辞、「ローカルなのにあの店はきサービスがいい」等と使われがち。最近では日本夫人の間で「こっちのローカルの人」という緩和された表現が普及。▽広東人、現地の人、こっち、しゃんがんれん、中国人、Territories Citizen、ナショナル、香港居民、香港の現地のローカルの人、香港ピープル、ほんこんやんの項を参照せよ。

落馬洲【ろっまーちゃう】新界の中部にある位置する共産中国を眺めるための自由主義社会の展望台。かつては山あい に点在する深センの村落を眺め共産主義社会の貧しさと自由社会の豐かさを実感するための装置だったが、今では中国の開放経済の進展とその象徴としての深セ ン経済特区を眺めることになる。ほとんど意味ない展望場だが中共にとっては資本主義社会から共産主義の成功を展望させる場所として今後も存続を期待か。

六記【ろっけい】香港で戦後名を馳せた小料理屋六軒の総称。中環は 竹樹坡中央劇院の横丁にあったお粥、殊に皇蝦粥の合記、焼猪の楚記、灣仔は焼鴨の操記、それに上環は潮州料理で殊に沙茶牛肉爐で名を馳せた斗記、これらは 現存せず、この六記で今に残るのは焼鵝で有名なユン記と牛南麺の九記。

ワサビにつけた刺身【わさびにつけたさしみ】香港ではワサビは刺身 の香料ではなく、大量のワサビを美味く食すために刺身というツマがある。

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